錯乱 好きなひとが、できました。
この記事は「精神錯乱もしくは***もしくはどういえばいいのかわからないものの話」から続くものです
1988年8月カルカッタのパラゴンにいた私はずいぶんと高揚していました 周りにいるのは気持ちのいい人ばかりです 連日ジョイントとチラムが回っています 気分がいいのでいくらでも吸える状態でした 私のチャラス(注1)は2日で1トラ(注2)が煙になる状態です そんな中で私にあれがやってきました
「あれ」を経験したことのない人にあれをどのように説明すればいいだろうかとずいぶん考えました で 私は「対象のない感動」なんだということに思い至りました
人は大なり小なり感動というものを知っているでしょうがその感動には対象があるはずです 映画を見て感動する 試合に勝って(あるいは負けて)感動する 懐かしい人に会って感動するなどなどですが その感動から対象を取り去りただ感動だけがある場合を考えてもらえますか ちょっと想像しにくいだろうと思うのですが「あれ」とはつまりその状態なのです その対象のない感動が私にやってきました
その時私は戸惑っていました 私の内にこみ上げてくる情動がある(対象のない感動)でもそれがなんなのかわからない 非常に大きなバイブレーションを感じていました しかもそれはほかでもない私の内から出ている なんなんだこれは 私は戸惑ってました
戸惑う私にタケシが言います 「やまさん どうしたの?」 口ごもる私にタケシはなおも言います 「いいから言ってみてください」 そして私は次のようなことを言いました
「すごいものが来てる これは 神 だ でもこれは ぼく だ ぼくは 神 なのか」
対してタケシはこう応えてくれました 「みんな神様ですよ」
タケシが応えたことに驚きながら(注3)私は問い返しました 「あなたわかるの? あなたもこれを感じてるの?」 タケシは冷静にこう応えました 「いいえ 私は今あなたがいるところにいるわけではありません でも以前そこにいたことがあるんですよ だから今あなたの感じているものがおよそわかります それであなたと話すことができるんですよ」
続いて私はこれはなんなのかと聞きましたが タケシもそれには明確には答えられない というか明確に答えられる人などいないでしょう これはまだ人類にとって未知の領域にあるものですから でもタケシはこの手の未知あるいは神秘について気づいていて本を出している人たちの名を教えてくれました カルロスカスタネダ ライアルワトソン クリシュナムルティ ラジニーシ そして中沢新一などです カルカッタの後バンコク経由で日本に帰りそれらの本を読み漁りました そして再びインドに戻ったときには私は大麻を嗜好品としてではなく未知の領域を探るために使い始めていました この話の続きは次回行ないますが その前に今回の結論めいたものを言っておきます
対象のない感動が人に訪れた場合にその人の自意識が薄いと心をとばされてしまうかもしれません これがつまりは精神錯乱というものだと思われます そして大麻の過剰摂取は対象のない感動を呼ぶきっかけになりやすいとは言えそうです 自意識の薄い人 自分を省みる習慣のない人は特に気をつけたほうがいいと思いますよ
ところで対象のない感動が訪れても精神錯乱に陥ることもなくそれを受け止める人も少なからずいます そういう人たちはそれをまず例外なく神様的なものとして捉えることになります 無理もないことです ご想像ください あなた自身に対象のない感動がやってきたならとご想像ください その感動には対象がないので喜怒哀楽の方向性がありません ただ突き上げてくる情動だけがあります そんなものがあるのを知らなかったあなたは驚愕しますよ そして思うでしょう 神が降臨した! そしてあなたにそれなりの資質があれば新興宗教の教祖にもなれるでしょう 資質がなければ陽気なピエロになるかもしれません(注5) いずれにしろあなたはそれを天の啓示と考えるでしょう
でも例外もあります 精神錯乱は起こさないが新興宗教の教祖に納まるような資質は待ち合わせず かといって陽気なピエロになるほど単純でもないなら 私のようになるかもしれません お気をつけください 私のようになったら大変ですよ 当人が言うんだから間違いない(笑い)
注1 大麻樹脂のことをチャラスといいます 乾燥大麻はガンジャです
注2 ヒンディ語でトラは少しという意味ですが チャラスの計量単位としても使われその場合1トラが10グラムです
注3 その時の私は直感的に今感じているものは他人と共有できないものだとわかったんですね その私に対等以上の応えができるものがいることに驚いたんです 数年後私は逆の立場に立ちました バンコクのゲストハウスでベレー帽をかぶった男と話してました 内容は忘れましたがぶっとんだ話だったんですね 話の途中でベレー帽の彼が突然言いました 「あなた変ですよ 俺 今アシッド(注4)やってんですよ あなたガンジャだけでしょう メチャクチャぶっとんでるのが自分でもわかるしもう悟りに近いところにいるはずなんですよ 今の俺には誰もついてこれないはずなんだなのにあなた俺と当たり前に話すじゃない あなた変ですよ」 彼の気持ちよくわかります
注4 LSDのことです
注5 カスタネダの師であるドンファンに言わせると知者になるためには4つの敵がありその2番目に挙げられている明晰さに負けると陽気なピエロになるんだそうです それを私なりに解説しますと自分を疑わないからだということにつきます
錯乱の隠れた魅力を浮き彫りにするABC
とうとう私もこんな記事を書く時が来てしまいました
このブログは週末に過去1週間分の出来事を
まとめて更新する形をとっているので
この記事を実際に書いているのは9月15日の夜です
ちなみに9月10日の「3匹の寝場所」から書いてます
ですので私を不謹慎に思われる方や不快に思われる方
亡くしたばかりなのにブログなんて書いて
なんて思われる方もいらっしゃるかもしれませんが
少なくとも数日は経っていますし
なんかこう、実感がまだ湧かなくて
逆に実感がわいた時に
おそらくなんにもできなくなってしまうことが分かっているので
こうして動けるうちにやれるべきことをやっておこうと思って
ブログを更新することにしました
語るべきことはの時に語り尽しているし
湿っぽくなりすぎるのはこのブログっぽくない気がするので
いつも通りに書いていこうと思います
朝、ケージを見るとまたおにぎりが横倒しになっていた
いつから倒れてたんだろう慌てて起こしたら
今度は逆側に倒れそうになった
「ほんと踏ん張りきかなくなったなぁ」
「は?なにいってんお飼い主 ちゃんと起きてるお」
「今はな」
「飼い主ーなんかちいさいのヘンじゃね?」
「そっとしておいてやってな」
横倒しになっててお腹動かなかったせいか?
強制給餌終えて少ししたら
今まで見たことのない巨大●を放出
「うぉ!なにそれちいさいのヤベー」
「お
」
↓●画注意
下痢ではないけど食糞でもない
ふつうの●を2~3個くっつけてて
なんかすごいヌシ感が
「なんおそんなもん撮んなお
」
ものすごいやり切った職人の背中を思わせる
「このぐらいたいしたことないおっ心配しすぎお見るお」ヒョイ
「ふむ」
「ごはんはやくくれお」
「お、おう」
いつものペレット待ちポーズ
さすがにもう立っちはしないけれど
「んぉー…」
ペレット食べ終えても器に顔のせてボーっとしてたり
今日は一段とボーっとする時間が長い気がする
けどまあ強制給餌のおみずご飯は
いつも通りよく食べたし
ペレットも催促するくらい食べてる
まだ大丈夫だろう
きららちゃんの飼い主さんにも
そんな感じの内容のメールを昼にして
残業して帰宅
「おっと、いつもこのタイミングでお薬持ってくの
忘れるんだよね~」
なんてリビングの冷蔵庫からにぎレキ2匹分のお薬をもって
2階に上がりいつも通りおにぎりの様子から見ると
おにぎりが、倒れてる
右半身を下にして、
手足を伸ばして首もやや上向きに
名前を叫んで急いでケージを開けて
軽く叩いてみたけど全然動かない
持ち上げてみたらぐんにゃりと力なく
鼻がズピーって音を立てたので
まだ息してる!
って思って心臓あたりをポンポンと叩いてみたり
息や心臓の音がしないか確かめてみたりしたけど
鼻の音はただ単に残ってた鼻水が動いた
だけの音だったみたいで
なんで今日なの?!うそでしょ?
だってごはん食べてたじゃん?
あんなに動き回ってたじゃん
なんで?なんで?
なんで?しか出てこない
ゆきなの時はそれこそほんとうに
寝たきり状態で、這うようにトイレ行ったり
ごはんを食べなくなったりした
おにぎりもそのうちそういう風になるんだろうって
寝たきり状態になったらマットを違うものに変えて、
おしり綺麗にするティッシュも沢山用意しなきゃとか
まだそういう段階があるはずなのに
なんで?
去年から覚悟はできていたけれど
あまりにも急で、想定外で
でも
こんなにこんなに小さい体で
よく10年も生きてくれたと思う
正直なところ
ここ最近転んで起き上がれなくて
「なんでお…?」って顔してるおにぎりが
かわいそうで見ていて辛かった
やりたいことができないまま
不自由なままズルズルと生きるより
「できないなら、じゃあもういいお疲れたお」
って思ったのかもしれないなぁ
と感じて
よく頑張ったねお疲れさまと
声を掛けました
ここから先は死後の写真です
苦手な方はスクロールしないでください


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よく走りよくホリホリした
かわいいちいさなおててとあんよ
短い短いと笑ってたザ・ネザーの小さなお耳
でもこの色といい形と言いほどよい厚みといい
単純ではない芸術的な形をしていて
私はとても好きでした
上向きだった方の目にはまだ輝きがあって
命が無いようにはまるで見えない
でも、閉じてあげないと…
ああ、やっぱり死んでるなんてとても思えない
ねえどこかに電池、売ってないかな
買ってきて入れてやればまた動くでしょ?
「ちび?なにしてんのーこんなとこで寝てー!」
レキヲの部屋んぽ中だったので
うっかり対面させてしまいました
レキヲはなんかびっくりしていました
落ち着いてから体を綺麗にしてやって、
爪とか毛とかおひげとかを少し貰いました
なんか錯乱しすぎてケージ内を
きれいさっぱり片づけてしまったのですが
そういや違うわと慌てて色々戻して簡易祭壇を作りました
お気に入りの石ベッドの上には直接は寝させてやれないけど
そこは勘弁
冬だったらよかったのにね
.。oO(…あれ?ちいさいの…)
氷や保冷剤をたっぷり入れこんで
エアコンも低めに
せめて一晩だけでも一緒にいてやりたい
月へ帰るって表現するのがふつうだけど
なんかおにぎりはしっくりこないなーなんて思って
だっておにぎり月から来たわけじゃないしなぁ
宇宙人じゃあるまいしー
そんなことをぼんやり考えた結果
月の都へ行ったって表現がしっくりくることに気付きました
レキヲの場合は「月に帰る」でいいような気がする
あの子は本当はどこから来たか
本当にわからないですもんね